9月26日付けで、保有する米バンガードのETF、
- バンガード®・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)
- バンガード®・米国高配当株式ETF(VYM)
から分配金が入金されました。その額、税引前合計で、、
248.98ドル
1ドル110円換算で、
27,636円
でした。意外や意外。資産の積み上げと共に、配当収入も徐々にまとまった金額になってきています。
この実感が未来への希望をもたらすのだ。
海外ETFからの配当。そして課税。
バンガード®・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)
VWOは、経費率0.14%を誇る新興国株式ETFです。新興国株式インデックスファンドだと、最安で信託報酬0.34%程度が現在のトレンドです。しかし信託報酬以外のコストを含めた、「実質コスト」が増大する傾向にあり、結果0.60%〜0.75%ほどになることが多いです。酷い場合には1.00%を超えることも少なくありません。
その点ETFは経費率=実質コストですから、さすがと言わざるを得ません。先進国株式や全世界株式などの資産クラスでは、ETFに迫る低コストのインデックスファンドが出てきましたが、こと新興国株式クラスに於いてはまだまだETFの優位性が高いです。
配当利回りは現在2.13%。ここ10年のトータルリターンは2.01%、3年では1.79%と、しばらく低成長が続いていますが、2017年初から現在までは24.81%と爆騰げしています。
以下赤がVWO、青がS&P500に連動するVOOです↓
5年リターンではVOOに大きく水を開けられています。やはりS&P500強し。誰もが勧める理由がわかります。
そして2017年リターンでは・・・
S&P500を上回る爆騰げ中です。安定的に右肩上がりのVOOに比べると、変動が大きい=ボラリティが高いのが新興国株式の特徴ですが、2017年のような事も起こるのがまた新興国株式の醍醐味。自分の資産の多くを投資するべきではないですが、スパイス的には面白いですね。
分配金総計と二重課税
そのVWOからの分配金。NISAと特定口座でそれぞれ保有しているので、国内源泉徴収額が大きく違います。
NISA | 特定口座 | |
---|---|---|
保有額 | 12119.53ドル | 5218.73ドル |
分配金額 | 146.68ドル | 63.16ドル |
外国源泉徴収額 | 14.65ドル | 6.31ドル |
国内源泉徴収額 | 0ドル | 11.54ドル |
受取金額 | 132.03ドル | 45.31ドル |
合計 | 177.34ドル |
特定口座だと外国源泉徴収と国内源泉徴収の二重課税が痛いです。しかしこの内10%引かれる「外国源泉徴収額」の何割かは確定申告時に外国税額控除を申告することにより取り戻すことが可能です。何割か、と書きましたが必ずしも全部では無いんです。大体半分くらいでしょうか。特定口座で運用していると、分配金の25%程は税金で持って行かれます。ちきしょー!!
四半期毎に今回と同じ額の分配受取があると仮定すると、年間では709.36ドル。
NISAと特定口座合わせた評価額合計は現在17338.26ドルなので、
その分配金利回りは税引き後でも4.09%に。
バンガード®・米国高配当株式ETF(VYM)
VYMは経費率0.08%、その名の通り米国の高配当株式410銘柄に分散投資するETFです。
上位構成銘柄は
- Microsoft
- エクソン・モービル
- ジョンソン&ジョンソン
- GE
- AT&T
- ウェルズ・ファーゴ
- JPモルガン
- VERIZON
- P&G
- ファイザー
とハイテクからエネルギー、消費財、ヘルスケア、金融と、幅広い銘柄で構成されています。いずれも米国を代表する世界企業です。
直近の配当利回りは2.91%。少し下がったでしょうか。
配当含めた10年トータルリターンは7.45%、5年は13.34%(VOOは13.26%)、3年は10.48%(VOOは10.33%)と、VOOとほぼ変わらないか若干ですが上回っているようです。
しかしトータルリターンは、3%弱の分配金込みの数値。ここにかかる税金を考慮するとトータルではVOOより劣後するのではないでしょうか。
ま、そうは言ってもキャピタルゲインとインカムゲインの両方を狙える大変良いETFです。
分配金総計と二重課税
VYMからの分配金。VWOと同じくNISAと特定口座で保有しています。以下その内訳。
NISA | 特定口座 | |
---|---|---|
保有額 | 971.52ドル | 4290.88ドル |
分配金額 | 7.23ドル | 31.91ドル |
外国源泉徴収額 | 0.72ドル | 3.19ドル |
国内源泉徴収額 | 0ドル | 5.82ドル |
受取金額 | 6.51ドル | 22.90ドル |
合計 | 29.41ドル |
こちらも四半期毎に今回と同じ額の分配受取があると仮定すると、年間では117.64ドル。
NISAと特定口座合わせた評価額合計は現在5262.40ドルなので、
その分配金利回りは税引き後で2.23%に。
税引き後合計
結果、VWOとVYM両者合わせての税引き後分配金は
206.75ドル
になりました。税引き前は248.98ドルだったので、実に税金で42.23ドル、110円換算で4,645円も持って行かれました。
実にMOTTAINAI。シンガポールかニュージーランドか、譲渡益税が0%の国で運用したくなりますね。。
インデックスファンドか海外ETFか、そして二重課税。
2017年9月、楽天投信と米バンガードの提携が発表され、バンガードの低コストな各ETFに投資するファンド・オブ・ファンズ形式の「楽天・バンガード・ファンド」が登場しました。
バンガード-長期・分散・低コスト- 楽天投信投資顧問株式会社とバンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社、『楽天・バンガード・ファンド』の創設を発表via= https://t.co/9gpFAUL8NX
— モッティー (@moneymottoo) September 29, 2017
海外ETFのデメリットとしてあげられる、
- 自動積立が出来ない
- 買付売却手数料の発生
- 為替手数料の発生
などを打ち消しながら、低コストな海外ETFに投資できる画期的な試みです。該当ETFをそのまま買うのに比べて約0.13%程のコストが上乗せされますが、ファンドとして買えることの利便性や汎用性が高く評価されます。
しかし、前述の二重課税問題。
海外ETFならば「一部」、のちの確定申告で取り戻すことが出来ますが、ファンドを通じて海外ETFに投資する場合それを取り戻すことが出来ません。
ファンドとしては無配で配当再投資戦略を採っていても、当のETFからは四半期毎に分配金が出され日本の20%分と、米国の10%分、税金が課されています。
それを取り返す術もある、より低コストな海外ETF直接投資を続けるのか、そこは目をつぶって利便性や管理のしやすさ、資金の投入のしやすさで楽天バンガードにするのか。いずれ判断をしなければなりません。
うーむ悩ましい。。