目次
2016年4月22日にSBI証券個人型確定拠出年金に追加された新ファンド20個を独断と偏見でチェックしています。
今回はその第2部。
乗り換えるべきファンドはあるのか!?
第一部冒頭の内容と被りますが、念のため現在の積立てポートフォリオをアップします。
そしてチェックするポイントはずばり、
- 信託報酬率
- 信託財産留保額の有無
- ファンド純資産額
加えてアクティブファンドであればインデックスをどれくらい上回っているか、存在価値の有るアクティブファンドかも大事なポイント。
これらと僕モッティ自身の状況も踏まえつつ、個人的に投資価値が有るか無いか判断していきたいと思います。 ※あくまでモッティ基準です。
DCニッセイJ-REITインデックスファンド
- 信託報酬率 0.594%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 10億円
一般販売されているJ-REITインデックスファンドを見ると、たわらノーロードが0.324%(税込)、通常のニッセイインデックスシリーズで0.361%(税込)という信託報酬率になっています。
純資産額10億円もちょっと少ないですね〜。
投資価値あり?→✕
DC用ならば一般用よりコスト安じゃないと意味が無い・・。
DCニッセイ外国株式インデックス
- 信託報酬率 0.226%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 4,400万円
純資産額!1億を割ってますが、同じマザーファンドで運用される「ニッセイ外国株式インデックスファンド」は純資産額が247億円あるので大丈夫。
こちらもたわらノーロードが0.243%(税込)、通常のニッセイインデックスが0.259%(税込)となっています。辛うじて一般向けよりも低コスト。
これなら使う価値はあるかな、と思いますが・・・
投資価値あり?→△
やっぱりコスト面で先進国株式クラスはVTで運用。
ラッセル外国株式マルチ・マネージャー・ファンド
- 信託報酬率 1.458%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 35.21億円
信託報酬率が指し示すようにアクティブファンドです。ベンチマークはMSCI-KOKUSAI。多くの先進国株式インデックスファンドと同じ指数ですね。
アクティブファンドの存在価値はどれだけインデックスを上回れるか。です。
同じ指数のインデックスファンドよりどれだけリターンが良いか。
比べてみました。
たわらノーロードやニッセイインデックスシリーズで比較したい所ですが、長期のデータが無いのでここは老舗のSMTグローバル株式インデックスファンドにご登場願いました。
2011年1月〜2016年1月までの5年間のリターンを比較↓
ピッタリ!!!!
上回るどころか前半はちょいちょいSMTのオレンジ線が上に来てますね。。
最終的なリターンは
- ラッセル外国株式 80.82%
- SMTグローバル 78.69%
2.13%だけラッセルが上回る結果となりました。もちろん過去は過去。未来はわかりません。
投資価値あり?→✕
これくらいのリターン差ならインデックスファンドで充分。
三井住友・DC外国債券インデックスファンド
- 信託報酬率 0.226%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 502.9億円
502.9億円!!
素晴らしい純資産額ですね〜。
つい最近一般向けにも販売を開始した三井住友DCインデックスシリーズの一角です。
信託報酬率も0.226%と中々に低く、たわらノーロード・ニッセイインデックスの0.216%(税込)とほぼほぼ互角の争いをしています。ちなみにこれから登場するステート・ストリートインデックスシリーズだと0.205%(税込)になります。
投資価値あり?→✕
コストが圧倒的に低いならばともかく、同じかそれ以上ならばせっかくの確定拠出年金の非課税枠で債券クラスを運用しなくても良いかと。
SBI中小型割安成長株ファンドジェイリバイブ<DC>
- 信託報酬率 1.62%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 100万円
これまで一般口座向けに販売していたジェイリバイブにDC専用版が出来たみたいです。2016年4月21日に新規設定とのことなので、今回の商品拡充に合わせて新しくDC専用版を始めたようですね。
その影響で純資産額は現在たったの100万円。ですが、同じマザーファンドで運用される一般口座向けの同名ファンドには84.99億円の純資産がありますのでここは気にしなくても良いでしょう。
信託報酬率から見ても分かる通りアクティブファンドです。
投資対象は日本株。ライバルとしてはひふみ投信あたりでしょうか。
実はこのジェイリバイブ、僕の日本株アクティブファンド探しの際に候補に上がったひとつであります。
結局ひふみプラスを利用することに決めたのですが、そういう意味で馴染みのあるファンド。
前述のとおりアクティブファンドはインデックスファンドをどれだけ上回れるかが最大のポイントなので最新のデータで再び比較したいと思います。ちなみにこのファンドは特にベンチマークを設けていないのですが、とりあえず日本株のインデックスファンドとして同じSBI確定拠出年金にラインナップされているSBI TOPIX100と比較します。
おまけにひふみ投信も加えた5年リターンがこちら↓
いやスゴイですね!ひふみ投信の更に上を行くリターン。
5年リターンは
- ジェイリバイブ 156.78%
- ひふみ投信 108.89%
- SBI TOPIX100 51.71%
が、参考までにジェイリバイブ運用開始の2006年8月から現在までのリターンをSBI TOPIX100と比較すると↓
このような結果。2011年1月頃を境にガラッと成績が変わっています。何かあったんでしょうか?
その後は圧倒的ですが、それ以前は散々でまさしく存在価値の無いアクティブファンドでした。
実はこの点が日本株アクティブファンド選択時に僕がこのファンドを見送ったポイント。あとは口数買付けしか出来ず積立買付けに対応していなかった点も落選の理由。
もちろん確定拠出年金口座ならば金額ベースの積立買付けになりますし、
その後の凄まじい成果を見せられると迷ってきますね。。ひふみ投信から乗り換えようか・・・。
ちなみに一般口座向けジェイリバイブの信託報酬率は1.83%。
DC版は1.62%なので0.21%コスト安になります。すなわちその分DC版の方が更にリターンが向上する可能性大。
投資価値あり?→◎
せっかくの非課税口座なら株式クラスを運用したい。そこに来てこれだけの実績を残しているファンドは一考の価値あり!
やべっ悩み始めた。。
キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)
- 信託報酬率 1.54%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 0円?
こちらも4月21日新規設定ファンド。まだ誰も買っていないのでしょうか。純資産額には表示がありませんでした。同名の一般口座向け版は63.48億円の純資産額。
信託報酬が示すように世界(日本含む)の株式に投資するアクティブファンドのようです。新興国株式にも投資しているようですね。
比べるべきインデックスファンドがいまいち思いつかず強引にeMAXIS全世界株式ファンド(日本株は含まず)と比べて見ました。
んん??負けてます。
投資価値あり?→✕
だったらeMAXIS買えばいいよねって話です。
DCインデックスバランス株式20
- 信託報酬率 0.183%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 16.73億円
国内株式・先進国株式・国内債券・先進国債券の伝統4資産に投資するバランスファンドで、株式比率に応じて4パターンが用意されています。
世界経済インデックスファンドの債券重視型(株式25%)が信託報酬率0.486%(税込)なので、割安感がかなりありますね。
純資産額に目が行きますが、株式20・40・60・80と4つのファンドを合わせれば約100億円の純資産額なので問題ないでしょう。
配分はこちら↓
名の通り、株式投資率は20%のみ。80%が日本資産ですね。
投資価値あり?→✕
コスト的にはいいとして、せっかくの非課税口座は株式中心に運用したいのと、個人的にバランスファンドより単一資産のファンドを組み合わせたい派です。以下3つのファンドもほぼ同じ理由で✕にしました。
DCインデックスバランス株式40
- 信託報酬率 0.194%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 30.09億円
株式40%バージョン。
DCインデックスバランス株式60
- 信託報酬率 0.205%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 37.32億円
同じく株式60%バージョン。
DCインデックスバランス株式80
- 信託報酬率 0.216%(税込)
- 信託財産留保 無し
- 純資産額 31.59億円
株式80%バージョン。
投資価値あり?→✕
第一号被保険者で掛金上限60,000円ならまだしも、第二号被保険者の23,000円だとどうしても確定拠出年金口座だけで投資行動が完結することは無いです。そう考えると確定拠出年金口座には1つか2つの資産クラスを当てはめて(出来れば株式クラスで)あとはNISAなり特定口座なりで運用。というスタイルがいい気がします。
そうなるとやはりバランスファンドは選択しづらいですね。
にしても日本資産に偏るバランスファンドですな〜
でもコストはとても優秀。
まとめ
個人的な事情・理由で✕印を連発しましたが、DCらしく一般で買えるものより低コストなものがいくつかありました。必然的に長期投資になる確定拠出年金口座で扱う商品群としてはかなり良い傾向ではないでしょうか。
20個の追加商品にインデックスファンドがたくさん含まれていることにも感激です。
低コストを求めるとどうしてもインデックスファンドに行き着く訳で、そのインデックスファンドの中でもたわらノーロード、ニッセイインデックスシリーズが低コストの本丸になりそうな気配。記事中でもこれらファンドシリーズの名前が何度も登場しました。
そしてこれから新規設定される「ステート・ストリート」の名前も良く出ましたが、実はこのファンド、今のところ三井住友信託銀行のみの取扱となっています。
現実的に考えてかなり利便性の悪いファンドシリーズになってしまいそうな気配。このステート・ストリートを除けば今回のラインナップの中にも充分戦えるコストのものがいくつかあったので、SBI証券の確定拠出年金ラインナップはかなり良くなりましたね。
個人的には例のアクティブファンドがかなり気になっています・・