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20歳代独身、年収350万円からの投資「どうやってお金を稼げばいいですか?」

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本ブログにしては珍しく(?)、Twitter DMにて読者の方から資産形成に関する質問を頂きました。

自分としても興味深く、何かしらの力になればと数十通のDMやり取りを行い、色々とアドバイスをさせてもらいました。

今回はその内容をご紹介。

「若さ」は武器です。その圧倒的時間を力に変えるのです。

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22歳独身、年収350万円「投資でお金を稼ぎたい」。

こんばんは!いきなりDMすみません。お金稼ぎたいんですけど、教えてくれませんでしょうか?

そんな唐突なDMから始まった今回のやり取り。

聞けば現在22歳、高校卒業後に就職したとのことで現在社会人3年目で年収が350万円。貯金が100万円ほどあり、徐々に投資でお金を稼げるようになりたい。との事でした。

まず、22歳という年齢で「投資でお金を殖やしたい」という発想を持った事自体が素晴らしいです。

資産を形成するには元手となる資金が無くてはなりません。当然、それが多ければ多いほど資産の増大には有利です。

そしてもう一つの大事な要素は時間。投入できる時間が長ければ長いほどお金がお金を生む=複利の力が働きやすくなります。資金も時間も潤沢にあれば言うことなしですが、大抵はどちらも無いか、あってもどちらか一方だけ。というのがほとんどです。

今回の相談者(Tさん)の場合、確かに資金力は乏しいですが、まだ22歳という事で圧倒的な時間力を保持していることは間違いありません。一般的な長期投資の目安とされる30年の運用期間を経てもまだ52歳。60歳代前半で軽く40年を超えてきます。

この圧倒的な時間力は財産です。そういう意味で「22歳という年齢でお金を徐々に殖やしたいと思った」のはかなりのアドバンテージ。

かの松下幸之助も言ったように何事もまずは「思う」こと。思わなければ何も始まりません。

はっきり言って羨ましいの一言です。

20歳前後で投資をスタート出来れば未来は確実に変わる。

例えば、毎月4万円を年率6%で40年の長期運用した場合、元本1,920万円に対して運用益がおよそ6,050万円プラスされ合わせて7,970万円ほどにもなります。

しかし、運用期間が20年しか取れず同じく年率6%で毎月積立額は倍額の8万円で運用したとしましょう。この場合、元本は同じく1,920万円であるにも関わらず、運用益のプラスは1,770万円に留まり、合計は3,690万円にしかなりません。

グラフにすれば一目瞭然。運用期間が2倍になるだけで運用益は3倍以上にもなります。これが「時間力」の効果です。

もし、同じ条件(年率6%20年)で同じ7,970万円もの資産を築き上げるには毎月17.2万円(総元本4,140万円)もの資金が必要になります。およそ2倍の元本です。つまり「時間力」がなければ「資金力」で補うしかないのです。

もちろんこれだけの資金力があれば何も問題ありませんが、しかし時間力を味方に付けたほうが明らかに優位、賢明です。

そういう意味で「時間力」が潤沢にありお金を稼ぐことが可能になる20歳前後で投資活動をスタート出来れば、未来の景色は確実に変わるのです。しかし悲しいかなこの重大な事実に気付く人間が極々一部であることは否めないでしょう。

特に日本ではそういった教育が施されるのは稀ですし、何より「自分で稼いだお金で消費する」という人生で初めての「経済的自由の初体験」をするのもこの年代です。自分で稼いだお金で欲しいものを買い、したいことを体験する。もちろんこれも人生においては大事な事で、これをないがしろにする事も得策ではありません。

しかし何割かはこうして未来の為に回すことが後々の人生を左右する訳ですが、これに気付く若者は稀です。

そういう意味でもTさんが若干22歳にして「投資でお金を儲けたい」と考えたのは重大な気付きであり、30歳でやっとそれに気付いた私なんかにしれみれば羨望以外の何物でもありません。

現金と投資資産への積立を同時進行するイメージで。

Tさんはしっかり家計簿も付けており、毎月コンスタントに3〜4万円ほどを貯蓄に回せているようです。この年齢で家計簿を付けていることも驚きですが、しっかりとプラス収支家計を実現しているのも素晴らしいです。

DMを頂いた当初はこれから投資活動を始めていくのかと認識していましたが、話を聞いていくとなんと1年半前から既に毎月15,000円の積立投資を始めているとのこと。現在の金融資産額は20万円。

「お金を殖やしたい」と思う所から一歩進んで実行している、という所に頼もしさを感じます。

生活防衛資金とは?

投資活動を始めるにあたってよく言われるのは最低限、生活を守るための現金=生活防衛資金の確保です。いくら若いとは言え、怪我、病気、突然のアクシデントで働けなくなる、急な出費に迫られる。そんな事態に陥るとも限りません。

Tさんは独身とのことなので、収入が途絶えても自分ひとりが生きていけるだけの現金の蓄えをひとまず確保する。これは何も投資活動に限ったことではなく、自活しているすべての人に必要な概念でしょう。

現在、100万円の現金貯金があり、この100万円で何ヶ月生活できるかを問うと「7〜8ヶ月」という答えが返ってきました。生活費を低く抑えているのでしょう。期間的には充分とは感じますが、いかんせん100万円というのは絶対額として少々心もとない気もします。

もう30万か50万か。130〜150万円くらいまでは生活防衛資金として確保したほうがいいかもしれません。

生活防衛資金を確保し終わってからいざ投資。というのが正しいのかもしれませんが、ここは生活防衛資金への積立と投資資産への積立を同時進行で進めるイメージで充分でしょう。

現在15,000円を積立投資しているとのことなので、同額の15,000円を生活防衛資金の積立てに回す。生活防衛資金が積み上がったらその分も投資に回す。

ただ、例えば私自身、生活防衛資金以外の現金全てを投資資産に回しているという訳でもありません。「無リスク資産=投資準備資金」としていくらか現金も保有しています。これはそれぞれの考え方次第ですが、「無リスク資産」という概念も知っておくべき部分です。

本来は資産配分を決めてから投資商品を選ぶ。

Tさんの現在の保有銘柄を聞くと、

  • 世界経済インデックスファンド
  • SMT 国内債券インデックス
  • eMAXIS NYダウインデックス
  • eMAXIS バランス(8資産均等型)
  • ニッセイTOPIXインデックスファンド
  • ニッセイ 外国株式インデックスファンド
  • たわらノーロード 先進国債券

とのことでした。商品の選択自体はどれも低コストなインデックスファンドで申し分ありません。が、バランスファンドが2つあることに少々違和感を感じ、目標資産配分を聞いた所まだ明確には無いようでした。

資産配分とは?

資産配分(アセットアロケーション)とは例えば先進国株式・日本株式・新興国株式、同じように各債券や、内外REITなど、資産のジャンル=資産クラスをそれぞれどれくらい保有しようか。という配分比率のこと。

例えば日本国の年金運用を司るGPIFは

策定したこの配分に沿って運用をしていますし、私自身は↓

この様な配分を目標としています。

本来は資産配分を決定→投資する商品を決める。のように、まずは配分を決定してからこの配分を実現すべく、どの投資信託を買おうか?ETFにしようか?あるいは個別株にしようか?と、商品の選択に移っていくのが正規のやり方です。

しかし、投資初期にはよくあるパターンで(他でもない私自身もそうだった)、商品を選ぶことから入ってしまうことがよくあります。

Tさんも同じく商品選択から入ってしまったようで、「資産配分」という概念はまだ無かった様子でした。

それぞれの保有額もお聞きし、現在の資産配分を我が資産配分ツールにて作成してみると・・・

このようになりました。

もちろんこの配分を望んだ結果こうなっているのならば全く問題ありまんが、聞く限り結果的にこうなっている状態だと推測されます。が、最初はみんなそんなものです。自分自身もそうだったように、順序は逆でしたがここから徐々に資産配分というものを考察し、整え、徐々に徐々に自分が納得する答えを出していけば良いのです。

20歳の資産配分とは?

一般的には、株式クラス=オフェンシブ、債券クラス=ディフェンシブと捉えられます。株式を主体としながらも、債券を咬ませることで、資産全体の変動を緩やかにする。

しかしながら長期に渡るリターンでは株式が圧倒的に優れており、株式100%の資産配分というももちろん有りです。この場合、リターン向上を期待できる反面、損失を被る可能性も同じ分高まります。上がるときはしっかり上がる。下がるときはしっかり下がる。そんなイメージでしょうか。

そしてこれまた一般論ですが、「債券クラスの比率は自分の年齢と同じにすると適量」とも言われます。20歳ならば債券を20%組み入れる。50歳なら50%組み入れる。運用の後半へ行くに従って資産全体の変動を抑える目的の理論ですが、各々の現金確保量やリスクへの耐性によって資産配分も千差万別、十人十色であることは確かです。

また、株式クラスならば、先進国株式にするのか、日本株式にするのか、新興国株式にするのか、はたまた米国株に絞るのか、それとも全てに投資するのか。色んな考え方があります。

答えはありません。

だからこそ自分自身で熟考しなければなりません。他でもない、自分のお金ですからね。

ただもし自分自身が20歳そこらだとしてどんな資産配分にするかと問われれば、、株式100%配分。と答えると思います。保有する圧倒的時間力がその理由です。

バランスファンド選択もひとつの答え。

資産配分が決まればいよいよ商品選択に移るわけですが、

「資産配分→商品選択」という本来の流れに逆行する「商品選択→資産配分」の流れでひとつ正当化できるパターンがあるとすればバランスファンドの選択です。

バランスファンドはいくつかの資産クラスに自動的に配分して投資できる商品。有名なところではeMAXIS Slimバランス8資産均等型でしょうか。

このように、このバランスファンドは全8資産に均等配分で投資する。という代物です。例えば自分で資産配分を決め、各クラスごとに言わばオーダーメイドのように投資商品を組み合わせて投資する。というのも一つの答え。

はたまた、「資産配分を決める」というプロセスをすっ飛ばしてバランスファンド一本を選んでお任せする。というのも一つの答えだと言えます。この場合のメリットはとにかく手間がなく管理が楽だということ。バランスファンド一本に淡々と資金を投入していけば良いわけで、それ以外にやることはありません。

継続力。という点では出来るだけ工程・やることをシンプルにするのがベストな訳で、バランスファンドはこの点でかなり優位であると言えます。

そうでなく、「いやいやもっとここの配分を変えたいんだ」とか「他にも投資したいものがあるんだ」という、ある種投資好きな人間は好きなように商品を組み合わせていけばよい。その場合にも出来るだけ低コストなインデックスファンドを選ぶのが無難でしょう。

インデックスファンドであればコストと規模面で現在eMAXIS Slimシリーズが有用です。eMAXISシリーズには「普通のeMAXIS」と「eMAXIS Slim」シリーズがある点には注意が必要です。選ぶべきはeMAXIS Slimの方。業界最低コストを実現する仕組みになっています。

アセット「ロケーション」も考える。

資産配分のことを別名「アセットアロケーション」と言いますが、アセット「ロケーション」、つまり資産の「場所」も考慮しなければなりません。投資をする「場所」、つまり口座はひとつではないのです。

  • 一般口座
  • 特定口座(源泉徴収あり)
  • 特定口座(源泉徴収なし)

これらに加えて非課税口座として

  • NISA口座
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)

実はこれだけの「場所」があります。証券口座を開設すればまず、一般口座・特定口座(源泉徴収あり)・特定口座(源泉徴収なし)を選ぶ必要がありますが、まずは特定口座(源泉徴収あり)を選べばオーケーでしょう。Tさんは知らずに一般口座を選択してしまったようで、この場合、利益が出た場合の税金計算、納付(確定申告)まで自分でやらなければなりませんが、特定口座(源泉徴収あり)ならばその必要はありません。

加えて非課税口座は是非ともフル活用したいですね。NISAは「つみたてNISA(年間40万円)」か「通常NISA(年間120万円)」のどちらかを選ばなくてはいけません。加えてiDeCoも活用する。

非課税口座とは?

非課税口座は投資利益への課税がありません。例えば100万儲ければ通常は20%の20万円を税金として徴収されますが、非課税口座ならばゼロです。

個人型確定拠出年金(iDeCo)は自分年金づくり制度です。会社員ならば毎月23,000円を上限に積み立てが出来ます。iDeCoは運用益課税ゼロに加えて、積み立て額がそのまま住民税と所得税の割引券と化します。

毎月23,000円×12ヶ月で年間27.6万円の積み立てを行ったとしましょう。Tさんの場合年収350万円なので、住民税率10%+所得税率5%=計15%とすれば、ざっとこの27.6万円の15%、41,400円が節税出来ることになります。

具体的には所得税が年末調整後の還付金として戻ってきて、住民税は翌年払う(天引きされる)額が下がる。と言うことになります。なので、iDeCoの積み立ては出来る限り上限に近づけたいですが、しかし60歳までは引き出せなくなるので、その点は注意が必要です。

iDeCo内で資産が積み上がっても、手元に使える現金が全くなくなってしまえば本末転倒です。対してNISAは出し入れ自由です。この辺りのロケーションバランスも考えなくてはなりません。

いずれにせよ、NISAとiDeCoの枠をまず使い切ることを優先に、それに収まらなくなったら特定口座で積み立てる。私自身もそうでしたが、投資初期は積み立て額も少なく積立金は全てNISAかiDeCoに入っていました。

しかしお金を使うことも忘れずに。

あとは収入を上げる努力を継続しながら、それに合わせて支出を上げない努力をすること。年収が上がったからと言って生活レベルを上げていけば、いつまでたってもお金は貯まりません。余剰資金=投資の原資は収入と支出の差額からしか生まれないのです。

問題はどうやって収入を上げるのか。本業である会社員の給与収入を増やすことに注力するのか、あるいは何かしらの副収入を創るのか。はたまた早期にわかり会える同志と結婚をし、二馬力体制で収入力を加速させるのか。やり方は様々あります。自分が得意な事に注力すれば自ずと道は開けるのではないかと思います。

しかし、同時に大事なのはお金を貯めることだけにエネルギーを注がずに、自分が好きなこと・価値があると判断することにはお金を使う経験をすること。とも感じます。

お金を貯めることの最終目的はお金を使うことです。お金を使って人生を豊かに充実させることに最終目標があるわけで、旅行でも服でも車でも音楽でも食べ物でも、自分が好きなことにはちゃんとお金を使うこともまた大事なことだと感じます。もちろんバランスは必要でしょうが。

Tさんが未来への備えを実行しつつ充実した人生を送ることを願うばかりです。

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