保険 税関係

個人年金保険料控除の活用にはJA共済「ライフロード」がベスト。

更新日:

税の割引券=所得控除の中に、生命保険料控除という項目があります。

前回記事で書いたように生命保険料控除は更に

  • 一般生命保険料控除
  • 個人年金保険料控除
  • 介護医療保険料控除

という3つの「子」控除を内包する仕組みです。

 

ひとつ目、一般生命保険料控除枠の活用は明治安田生命「じぶんの積立」がほぼベストな商品。

続いて今回は個人年金保険料控除枠の活用を狙って、これに適した商品の紹介です。

 

ちなみに最初に断っておきますが、私モッティの自分年金づくりは個人型確定拠出年金(iDeCo)や通常口座での海外ETF積立、これから始まる積立NISAなどがメインです。

よって、これから紹介する保険商品で「真剣に」自分年金を作ろうなどとは考えません。あくまで所得控除狙いです。

 SPONSORED LINK

JA共済、予定利率変動型年金共済「ライフロード」

その名もJA共済、予定利率変動型年金共済「ライフロード」。

実はこのライフロードという商品に行き当たったきっかけは、ブログ「成長株で億万長者」を運営するAKIさんからのリプライでした。

明治安田生命「じぶんの積立」を検討している段階で教えて頂いたのがこのJA共済の「ライフロード」という商品。

 

「予定利率変動型」という文言が異様にややこしく感じますが、要は利率が毎年変動する変動金利型共済という意味です。

まず、契約から5年間は現在のところ利率0.50%で固定。その後6年目以降から変動利率が開始。ちなみに現在は1.50%という利率で運用がされており、この利率変動期においても最低保証利率として0.75%が設定されています。

つまり金利がどう動こうとも、少なからず上乗せがある設計です。

ライフロード解約返戻金率。11年目以降から100%。

「じぶんの積立」ではいつ解約しても解約返戻率が100%を下回ることはなく、元本が保証される商品でしたが、このライフロードは早期解約では100%を下回る設定になっています。

個人年金保険料控除が適用される年間8万円の掛金に近い、年間84,000円、月々7000円の掛金設定での解約返戻金はこのようになっています↓

経過年数掛金累計解約返戻金(利率0.75%)
1年84,000円66,000円
2年168,000円146,000円
3年252,000円227,000円
4年336,000円312,000円
5年420,000円399,000円
6年504,000円487,000円
7年588,000円574,000円
8年672,000円661,000円
9年756,000円749,000円
10年840,000円836,000円
11年924,000円924,000円
12年1,008,000円1,008,000円
13年1,092,000円1,092,000円
24年2,016,000円2,047,000円
25年2,100,000円2,140,000円
26年2,184,000円2,235,000円

解約返戻金は最低保証利率0.75%での試算。

この通り10年目までは累計掛金を下回るものの、11年目で掛金と同額の返戻率100%に到達。僕の場合積立開始年齢が34歳なので、44歳以降の解約では元本を下回ることがありません。

払込終了の26年目の累計掛金は2,184,000円、この時点で解約した場合返戻金が2,235,000円で返戻率は102%です。もちろんここから年金支給が始まるので掛金払込み終了とともに解約することはありえませんが。

現在の1.50%という利率でも返戻率100%に達するのは同じく11年目。26年目の返戻金は2,443,000円となり約112%の返戻率となります。

ちなみに死亡時の受取金も返戻金と同額です。

ライフロードの年金受取額

ではライフロードの推定年金受取額はいくらになるのでしょうか。

月々7,000円、年額84,000円の掛金を35歳から60歳までの25年間払い込み、60歳から70歳までの10年間で受給する場合の年金額は以下の様になります。

掛金総額予定利率60歳時の年金額×10年の総受取額
218万円1.80%(現在+0.3%)26万円271万円
1.50%(現在の利率)25万円259万円
0.75%(最低保証利率)22万円229万円

現在の利率である1.5%計算で掛金総額+41万円の259万円。率にして約118%の戻り。

掛金払込み開始の35歳から受給満了の70歳までの35年間で+18%のリターンですから、年率換算すると約0.51%程のリターンになります。

最低保証利率0.75%の場合+11万円の229万円。約105%の戻りで、同じく年率換算すれば約0.14%のリターンとなります。

当然、払込み期間がこれより長ければ受給額は上がり、短ければ下がります。

 

一種の投資として考えると極めて低リターン、定期預金とほぼ同等の金融商品と言えます。

ちなみに私モッティ自身は、前述の通り個人型確定拠出年金(iDeCo)や積立NISAでの運用がじぶん年金づくりのメインストリームです。

次に示す節税枠こそがこの商品を利用する醍醐味なので、定期預金ほどのリターンしかなくても全く構わないというスタンスです。

個人年金保険料控除で得する金額

さて、ここからが肝ですが、ライフロードでは

  1. 掛金払込み期間が10年以上
  2. 年金受取人は契約者本人か配偶者
  3. 年金受取期間が10年以上で受取開始が60歳以上

という条件を満たせば個人年金保険料控除が受けられます。この3つの条件は容易に達成できると思われるので、ほぼ全ての契約者が税金の割引券をゲットできます。

その個人年金保険料控除。所得税と住民税で適用要件が違いますのでそれぞれ見てみましょう。

所得税

年間保険料控除額
20,000円以下保険料の全額
20,000円〜40,000円保険料×0.5+10,000円
40,000円〜80,000円保険料×0.25+20,000円
80,000円超40,000円

年間掛金80,000円で40,000円の割引チケットを獲得できます。

ライフロードの場合は月々3,000円以上、1,000円単位で掛金を設定出来るので毎月7,000円に設定すれば年間で84,000円となり、所得税の控除要件である年間80,000円の掛金に最も近くなります。

住民税

年間保険料控除額
12,000円以下保険料の全額
12,000円〜32,000円保険料×0.5+6,000円
32,000円〜56,000円保険料×0.25+14,000円
56,000円超28,000円

住民税は56,000円以上で一律最大28,000円の控除となります。

実際の節税額

所得税・住民税共に満額の控除額、合わせて68,000円の控除を受けると、所得税率5%の場合

  • 所得税控除40,000円×5%=2,000円
  • 住民税控除28,000円×10%=2,800円

で合計節税額は4,800円となります。

年間84,000円の保険料に対して約5.7%のリターン。中々良い数字になりますね。

 

所得税率が10%ならば

  • 所得税控除40,000円×10%=4,000円
  • 住民税控除28,000円×10%=2,800円

で合計6,800円。

年間保険料に対し約8%

 

15%ならば

  • 所得税控除40,000円×15%=6,000円
  • 住民税控除28,000円×10%=2,800円

で合計節税額8,800円約10.4%のリターンとなります。

 

当然ながら高所得であればあるほど節税効果も高まります。年間4,800円=5.7%のリターンを60歳になるまでの×25年間とすると計216,000円の節税。

バカに出来ないですね。

放っておけば取られていくだけの税金を少しでも手元に残せた上に、定期預金ほどの利率で安定して運用できるのなら、一種の投資としては中々良いと考えます。

 

ちなみに契約方法は対面のみ。ネットを通じた契約は出来ません。近くのJA窓口に出向き、一定の説明を受け資料に目を通し、署名をして粗品をもらって契約完了となります。

最低保証利率があり、11年目以降の解約なら元本が保証され、所得控除満額要件に近い掛金設定が出来、年金としてそこそこの上乗せがあるならば、個人年金保険料控除狙いで使うには充分な商品です。

 SPONSORED LINK

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

-保険, 税関係
-

Copyright© もっとお金の話がしたい , 2023 All Rights Reserved.