ヘビーインターネットユーザーにとって、通信回線をどう確保するかは避けて通れない課題です。ただ確保するだけなら固定回線に加えて携帯大手キャリアの販売店に駆け込み、いいカモとなって複雑な料金体系と月賦販売というトリックで高額な料金プランを契約すればいいだけの話ですが、家計的にも折り合いを付けながら、どうやってコスパを高めるか。というポイントに注力すると、様々なアプローチがあって意外に難しいのが現実です。
以前はdocomo、au、ソフトバンクといった大手キャリアとの契約が必須だった携帯電話回線も近年はMVNOの活躍で、実に様々なプランを利用することが出来るようになりました。
今回、数年ぶりに固定インターネット回線+携帯回線という環境に復帰しました。これまでの紆余曲折と合わせて通信環境を整理します。
これまでのインターネット環境遍歴
まずはここ数年のインターネット環境を振り返ります。
大手キャリア+固定回線
まずは初期。7年ほど前になりますが、当時は独身、ひとり暮らしでブログも投資も始めていませんでした。「お金」と言うものに無頓着で、給与が入れば欲しいものを買い、遊び、出かけ、それはそれで楽しかったですが、ふと

と思い始めたのもこの頃。
そうして初めて家計簿と言うものをつけ始めた訳ですが、今その家計簿を見てみるとそれはそれは無茶苦茶な内容で、そもそも28歳そこらで非正規のフリーターでしたから年収も250万円に満たないほどでした。
紐解いてみると、通信費は毎月12,000円ほど。大手キャリアで契約した携帯代が月6,500円、加えて固定インターネット回線が月5,500円ほど。という有様でした。現在の倍以上ですね。
当時はまだMVNOなんぞ普及しておらず、携帯は大手キャリアで契約するのが普通でしたし、そう考えると現在は選択肢がかなり増えましたね。
一括0円案件+テザリング開始
その大手キャリアでの契約もやり方次第でかなりお得になると気付いたのがそれからまた数年たってから。今はかなり減ってしまいましたがお馴染みの「一括0円」案件を狙って契約をしていました。
大手キャリアでは、例えば8万円の端末に対して同額の8万円分の割引を24ヶ月に分けて実施することで端末が「実質0円」とする施策をとっていました。それに加えて当時は販売店のキャンペーンとしてそもそもの端末を0円で販売する所がちらほらありました。
結果どうなるかと言うと、端末の月賦支払いは無いのに割引は通常通り行われることで月々の通信料が大きく下がります。実質〇〇円表示に換算すれば「実質−80,000円」みたいなものでしょうか。毎月6,500円だった通信費が3,500円ほどになったと記憶しています。これで7GBのデータ通信量はそのままな訳で、今の格安SIMの料金水準にはかないませんが、当時としてはかなり低コストでした。
加えて、iPhoneを始めとするスマートフォンでテザリングが解禁になったことから、思い切って固定回線を廃止。毎月7GBという制限はありましたが、iPhoneのみでパソコンのインターネット回線もまかない始めました。これによって通信費はほぼ半減。
依然、契約は大手キャリアでしたが、毎月の通信費はそれまでのトータル12,000円から3,500円程にダウン。大きな節約に繋がりました。
↑過去記事を参照してみると、一括0円案件にMNPすることでキャッシュバックも付き、さらに離れて暮らす家族まとめて同回線にしたことで驚くほどの低コストになっていました。iPhoneの通信費+テザリングで月1,000円ちょっと。コスパで言えばこの頃が最強だったかもしれません。
DTI無制限SIM「ネット使い放題」
しかし時代と共に、一括0円などの過激な販売奨励策が自粛されるようになり、また、大手キャリアでの2年縛りが煩わしくなったことや月間7GBのデータ量では収まらなくなってきたことで、いよいよMVNO(格安SIM)へと移行。これに伴い、現在も使用するdocomo版iPhone7 plusを中古調達しました。
そして最初に契約したのがDTIの無制限SIM「ネット使い放題」。大手キャリアの毎月7GBまでの通信制限が窮屈になっていたので、データ通信量の増大を目論見ました。無制限SIMはその名の通りデータ通信量無制限で、5GBだろうが10GBだろうが30GBだろうがOK。というSIM。
料金は
月額3,112円(税込)
と中々の水準。が、しかし。
これが極めて遅い。
元々DTIには通常の容量制限SIMとこの無制限SIMがあり、無制限SIMの速度は容量制限SIMより劣ることは明記されていました。しかし許容出来るレベルでは無く、全く話になりませんでした。
結果最大でも15GBほどしか使えず無制限とは名ばかりのクソSIMでした。
DTI SIM
最低利用期間12ヶ月があったので、DTI内で通常の容量制限SIMに変更。こちらは明らかに体感速度が向上し、容量も月によって10GBにしたり15GBにしたり、はたまた7GBにしたりで中々快適でした。
しかし毎月の容量制限の他に「3日間で2GB」という制限もあり、これに引っかかることがしばしば。帯域制限された間の通信というのはそれはそれはストレスフルなもので、携帯を投げ飛ばしたくなるようなスピードに落ちます。明らかに懲罰です。
速度的には問題なかったものの、結局この3日で2GB制限にやられ、最低利用期間12ヶ月をもって解約。
U-mobile MAX 25GB
そして今度は無制限では無いものの、月間25GBまで許容する大容量SIM、U-mobile MAX 25GBへ。
料金は、
月額3,110円(税込)
しかも「◯日間で◯GB」といった制限もない。期待して使い始めるも・・・
遅っせぇぇぇぇ。
DTI無制限SIMと同じでした。無制限ではなく25GBという制限があるだけにだいぶマシかと思いきや、ほぼ同じ位の体感速度でした。「◯日間で◯GB」という制限はありませんが、しかしこの遅さでは数日で何GBも使うことの方が不可能。こちらも残念ながらクソSIMでした。
最低利用期間6ヶ月を待って解約。
iPhoneテザリングより固定回線+低容量格安SIM
そんな紆余曲折を経て、今回久々に固定インターネット回線が復活。こちらも時代の流れか、数年前よりだいぶお手頃な価格になっています。おまけに各種キャンペーンも使い倒して、一気にコスパを高めます。
使用端末はdocomo版iPhone
現在使用している端末はオークションサイトで入手した中古(と言ってもほぼ新品)のiPhone7 plus 128GB。前述のDTI SIMへの移行を機にiPhone7の発売すぐの2016年秋頃に¥75,000で買いました。大手キャリアの割引制度に馴染んでいると一見かなり高額に思えますが、月々の通信費も考慮して計算すると結局はこちらの方が安上がり。
端末自体は大手キャリアで契約したほうが安く調達出来ますが、その代わり割高な通信費を24ヶ月払い続ける必要があり、格安SIMのそれを大きく上回ります。
ちなみにSIMフリーではなく、docomoの回線以外での使用が出来ない「docomo版iPhone」です。当時docomoでは端末の購入から6ヶ月後に購入者本人による手続きで端末のロック解除が可能だったので、オークション出品者に「半年後のSIMロック解除」を申し入れ、これが了承されての落札でした。
が、いざ半年たって連絡を取ってみても音沙汰はなく不通。結局この件についてはこのまま流れてしまい、手元のiPhoneはdocomoロックのまま活用していく事に。
とは言え、大半のMVNO(格安SIM)はdocomo回線を使用しているため、必ずしも端末がSIMフリーである必要はありません。docomoロックが掛かった端末でそのまま使用出来るのです。
当然、オークションなど中古市場ではSIMフリー版iPhoneより、docomo版iPhoneの方が安価で取引される事が多く、現在の環境では無理してSIMフリー版iPhoneを入手する必要もありません。docomo版中古iPhoneを買い、docomo系のMVNO(格安SIM)を利用すれば通信費はガクッと下がります。
DMM光
今回契約した固定インターネット回線は「DMM光」。月額(税込)料金は、
マンションタイプ 4,082円
になっています。当方、アパート住まいなのでマンションタイプが適用。そこまで圧倒的に安い訳でもなく標準的ですが、高速なIPv6接続が可能な事と、後述するキャッシュバックキャンペーン、及びDMMモバイルとの兼ね合いで実質コストはかなり下がります。
DMMモバイル
そして合わせてiPhoneのSIMも変更。
DMMモバイルの音声プランは以下のラインナップ。
音声SIM+データ容量 | 価格(税込) |
---|---|
ライト | 1,231円 |
1GB | 1,360円 |
2GB | 1,490円 |
3GB | 1,620円 |
5GB | 2,062円 |
7GB | 2,764円 |
8GB | 2,894円 |
10GB | 3,121円 |
15GB | 4,298円 |
20GB | 5,054円 |
このようにかなり細かく設定されており月ごとに容量を変更することも可。今回、数年ぶりに固定回線を引いたことで家内ではWi-Fiを使用。外出時のみ使用するデータ通信量を確保すればいいので音声付き1GBプランを選択しました。
よって料金は
1,360円(税込)
ちなみに速度は良好。無制限SIMやU-mobile MAXとは比べ物にならないほど快適。
各種キャッシュバック&キャンペーン利用
ここまでのDMM光(4,082円)とDMMモバイル(1,360円)の料金を合わせると、
月額5,442円(税込)
と、そこそこのお値段になってしまいますが、ここから各種割引とキャッシュバックキャンペーンが炸裂。
DMM光キャッシュバック+セルフバック
まず、DMM光を価格.com等のサイトやアフェリエイト広告から申し込むことで
20,000円キャッシュバック
をゲット。
更に、このキャッシュバックキャンペーンをA8.netのセルフバックページから申し込む事で報酬として
7,000円セルフバック
もゲット。
DMM mobileキャッシュバック
そしてDMMモバイルは価格.comから申し込むことで、
7,000円キャッシュバック
をゲット。
DMM光モバイルセット割
DMM光とDMMモバイルを同一のDMM会員IDで契約することで適用される割引。通常は毎月500円割引の所、契約時はキャンペーンにつき、最初の半年間は更に500円上乗せ。つまり半年間は1,000円割引。以後500円割引。
2年間、24ヶ月分の総額は、
計15,000円割引
これは大きい。
DMMモバイル、初期手数料無料キャンペーン
そしてDMMモバイル契約時の初期手数料が無料になるキャンペーンも適用で、初期費用を圧縮。
3,240円割引
コスパ高。2年間の実質利用料。
では、これらを元に2年(24ヶ月)間利用時の実質利用料を算出していきます。
2年間の利用料総額
まずはDMM光、DMMモバイル、両者の2年間(24ヶ月)分の利用料総額。
DMM光 | DMMモバイル | |
---|---|---|
初期費用 | 2,160円 | 3,665円 |
2年間の利用料 | 97,968円 | 32,640円 |
機器 | 4,180円 | |
計 | 140,613円 |
DMM光の「機器」はWi-Fiルーター。月額200円でレンタルすることも出来ますが、費用的に若干お得なので別途購入しました。
DMMモバイルについては手持ちiPhoneのSIM差し替えなのでここでは計上していません。
合計で約14万円。
キャッシュバック&割引額総額
そして各種キャッシュバック、割引額をまとめます。
DMM光 | DMMモバイル | |
---|---|---|
キャッシュバック | -27,000円 | -7,000円 |
初期費用割引 | -3,240円 | |
モバイルセット割 | -15,000円 | |
計 | -52,240円 |
合わせて52,000円ほど。
実質利用料
実質利用料
- 総利用料から割引額を引くと・・88,373円
- ひと月あたりに換算すると・・・3,682円
という結果になりました。
IPv6接続の光回線と、iPhoneの音声SIM。合わせて毎月3,600円ほどならばコストパフォーマンスとしては上々です。DTIの無制限SIMやU-mobile MAXが3,100円ほどだったことを考えれば、その差は若干500円。
Amazonプライムビデオやネットフリックスも心置きなく。ダウンロード・アップロード時間に気をもむこともありません。快適そのものです。
しかしあれですね、格安SIMでのテザリング運用にこだわらず

ですね。。