「クソダサい投資家」
と言えば、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの米国株ブロガー「バフェット太郎」氏の決め台詞ですが、彼の著作の中で「クソダサい投資家の残念投資法」として個人投資家が陥りやすい失敗パターンが記述されていました。
バフェット太郎氏はリスク資産の100%を米国の高配当株式で運用する投資家。インデックスファンドやETFの保有は無い模様ですが、投資や株式市場への考え方そのものは私のような個別株&インデックス投資家にも大いに参考になり、実はモッティ彼の隠れファン。ブログも毎日読んでるし、Twitterもフォローしてるし、本も買ったよ。
その本でも相変わらずの歯に衣着せぬ物言い、しかし示唆に富む内容だったのでここでおさらいしたいと思います。
※見出しの表現はいずれもバフェット太郎氏の著書から。
個人投資家が陥る失敗パターン。
その1:向こう見ずな全力買い
生活防衛資金や投資準備資金としての無リスク資産等、現金資産を一切持たず、全財産のほとんどをリスク資産に投じてしまう失敗。フルインベストメント状態。
言わずもがな、上昇相場ではリターンを最大化出来るものの、急に現金が必要になる局面や急激な下降相場において非合理的な行動に走りやすいとされる。
当然、絶好のバーゲンセール期となる下降相場でも現金資産がないことで新規投資ができず、逆に長期のパフォーマンス向上が遠のくことにもなる。
確保すべき現金量は十人十色で、全財産の半分は現金で置いておきたい人もいれば、20%、30%あれば充分、もしくはそもそもの資産額が大きいために全体の5%もあれば金額的には充分。という人もいる。
かくいう私モッティは額にして800万〜1,000万円、パーセントで言えば全体の20%〜25%程は手元に置いておきたいと感じる。あくまで「感じる」だけで、そこに論理的に説明出来る何かがある訳ではないが。
その2:欲豚の底値買い
安く買って高く売る。
この一見シンプルでありながら実は極めて難しい戦略に固執するあまり、資金投入のタイミングを間違える。というパターン。
いざ暴落に突入した銘柄なりインデックスがどこで底を打つのか、なんてことはその最中では全くわからないもの。
「もうここら辺で下げ止まりでしょ」と資金を突っ込んだ挙げ句、そこからもう二段三段株価が下がる。という事もある。
曰く、本当の買い時は業績・景気の回復が確認されて底値から反転、10%〜20%上昇した時だそう。
モッティ自身、実際に保有銘柄の暴落に遭遇したことで「タイミングの難しさ」は大いに痛感。下げている最中に資金を投入するのは至難の業で、「底で買ってやろう」などとつい欲を出したくなる。ミスターマーケットに挑戦を挑もうなどと考えない事が吉。
「頭と尻尾はくれてやる」
まさにこの心意気が大事。
その3:ウノみ君のブレブレ投資
「米国市場は近いうちに大暴落を迎える」「いやいや上昇相場は今後もしばらくは続く」等々。
投資の世界に身を置くと色んな人の様々な観測・意見を耳にします。そのどれもこれもがデータも根拠も豊富。コロッと信じてしまいそうな説得力。
そういう多種多様な情報を鵜呑みにしてあれこれと投資アプローチを変えてしまう失敗。あるいは、策定した投資方針を逸脱してしまう失敗。
そもそも未だに明確な投資方針を策定出来ない私モッティのような人間にとっては耳の痛い話ではないでしょうか。
「米国は今後も世界市場の中心であり続ける」「いやいや米国一強時代は間もなく終わる」
真反対の情報が乱れ飛ぶ世界において、大事なのはどんな状況下でもブレずに実行できる投資方針を持つこと、それを守ること、そして何より未来の事は誰にもわからないのだ。という事を忘れないこと。
その4:下心による配当再投資見送り
資産の増加を進めるには、配当は漏らさず再投資して複利パワーを最大限享受するのが得策です。
インデックスファンドを利用し、配当再投資設定にしておけば自動的に実行されるのでなんてことはないですが、個別株やETFで運用している場合には一旦自らの手元に配当が入金される事になります。
それをまた手動で再投資すべきですが、下心を出して「もうちょっと株価が下がってから、下げ相場になったら」などとタイミングを図るような真似はしないこと。と説きます。
結果うまくいく場合もあれば、一向にタイミングが合わず泣く泣く機会損失。ということも考えられるわけですね。
この点は前述の通りインデックスファンド等を利用すれば配当は自動的に再投資され、尚且国内課税も免れますから一石二鳥です。
常々、投資というのはこの「下心」との戦いです。自分の卑しい下心をいかに制御するか。さざなみの立たない凛とした心が必要なのです。
その5:地獄へと導く勘違い銘柄分析
わずか数年間の業績と株価の推移を眺めただけで、この傾向が永遠に続くと勘違いする
近年のIT・ハイテク株に象徴されるように市場を大幅にアウトパフォームする銘柄はその時々に必ず存在するものです。一種のブーム、過熱感を持って株価はうなぎ上がりになるわけですが、当然永遠にそれが続くことはなく、いつか終焉を迎えることになります。
最近のわかりやすい例えで言うとエヌビディアでしょうか。
2017年初から2018年にかけての上昇は素晴らしく、このままの勢いで一気に突き進むかのように見えましたが、2018年10月にストーンと落ちています。
かくいう私モッティ自身もエヌビディアには投資しており、、なんとも耳の痛い話です。
エヌビディアに関してはまだ成長余力はあると踏んでいますが、、これがそもそも勘違い。という可能性も無きにしもあらず。未来はわかりません。
その6:妬みと焦りのソッコー投資
特に上昇相場では市場平均を簡単に上回る魅力的な投資対象が次から次へと現れるとのこと。
ビットコイン長者が現れたり、10倍株で一気に資産を増やした輩が現れたり。地味で、しかし堅実な投資をしている者からすれば、妬みにもにた感情に駆られるのかもしれません。
よってより魅力的な(つまりハイパフォーマンスな)銘柄やETFを血眼になって探し、場合によってはレバレッジをかけたりしてみんな「ソッコーで」お金持ちになろうとひた走る。
より大きなお金を突っ込める投資対象を見つけるっていうことは、パフォーマンスの高い銘柄を見つけるよりずっと大切なこと。
例えば、今の所パフォーマンスの高い個別株や3倍レバレッジのSPXLなんかに集中投資するのはさすがに怖くて出来ない。しかし、S&P500への集中投資だったら可能かもしれない。
パフォーマンスの高い銘柄いくつかにちょいちょい分散投資するよりも、そこそこな、且つ堅実な投資対象により大きなお金を突っ込む。リターンのパーセンテージは低くとも、リターンの「絶対量」はその方大きいかもしれない。
これはまさに自分自身に当てはまることで、20もの銘柄に分散投資と称して欲張り投資している身としては、背筋が伸びる想い。
あなたはいくつ当てはまる?私は・・
正直、かなり当てはまる部分が多く、

と意気消沈しています。
どれもこれも「欲深さ」が悪さをする訳で、制御が足りないなと反省。ゆっくりでいいから徐々に矯正出来ればいいなと。
そして改めて感じるのは投資方針の明確化。これもすぐには出来なそうですが徐々に決めていければ。
みなさんはいかがでしょうか?
クソダサいモッティより。