コロナウィルスが厄介なのは強すぎもせず、かと言って弱すぎる訳でもない事にあるそうで、
あまりに毒性が強ければ感染した宿主と共にすぐに死んで拡散には至らない。逆に弱ければ拡散したところで大した脅威にはならない。
しかしコロナウィルスは人によっては無症状という極めて軽症で済むものの、一定の割合で集中治療が必要な重篤者も発生するし、死者も出るところが非常に厄介なのだそうだ。
都市や国レベルで経済活動を極限まで落としてウィルスを抑え込んでも、それをちょっと緩めれば再び爆発的に拡散することも想定されていて、一年ないし二年ほどこの状態が続くとか、いやもっともっと時間が掛かるはずだとか、かなり悲観的な観測もちらほら出ていますよね。
中国では新規の感染者が大幅に減り、「ウィルスの抑制」に成功したと見られているものの、じゃあ経済活動が元の状態に戻ったかと言えば全くそんな事もなく、人々の消費は進んでいないそう。
と言うことは、例えば今後日本国内でも徐々に感染者数が減ってきて非常事態宣言も解除されたとして、ただちに元の経済・社会に戻ることは考えづらく、なんだかこう、、今まで見てきた世の中とは違った世界がこの先には待っているのではないか。
漠然とそんな事を最近は考えます。
人的資本が脅かされてきた・・
人間の幸福とは、
- 人的資本
- 金融資本
- 社会資本
この3つがそれぞれ多いか少ないか、そしてどんなバランスになっているかで決まる。と橘玲氏は著書「幸福の資本論」の中で語っています。
人的資本とはその人の稼ぐ力、金融資本とは自分の持つお金がお金を稼ぐ力、社会資本とは人とのつながりによってもたらされる力。
このバランスやそれぞれの多寡によって幸福が定義されると述べている訳ですが、この三大資本がコロナ後の世界では人によって大きく変化することもあるかもしれません。
人的資本、稼ぐチカラ=働き方ですが、例えば娯楽・サービス産業、外食産業、旅行産業は大きな変化を迎えるかもしれません。
ここ数ヶ月の状態がそうであるように、多くの人は一旦これらの産業の利用=消費をやめています。無論、その状態が現在は社会的に正しい訳でそこに何の異論もありませんが、
しかし中国の例が物語るようにウィルスが収まれば直ちに消費が元通り、という訳ではどうもないようです。
となれば、この数ヶ月の間に淘汰される企業は多く出るでしょうし、産業自体も大きく構造が変わるかもしれません。
これら娯楽・サービス・外食産業への就労者数は2019年現在で1,171万人。全体の約17.4%にあたります。
何を隠そう、私自身も外食産業に従事しており、変化の波を日に日に、そして確実に感じています。
単日の売上前年比が40%30%を切る日が続き、都市圏の店舗は閉鎖。4月上旬の段階で向こう3ヶ月10%〜20%の減給、という通達が我が社では出されました。当然、ボーナスも全面的にカットでしょう。
元々、全国に45店舗ほどしかない小企業なだけに、こんな状態が半年でも続けば会社は存続出来るのだろうか・・・と、そんな思いが日に日に現実味を帯びてきました。
俺の人的資本、、大丈夫???